二口山塊名取川穴堂沢
写真集
| [山行日] 8月14日 [参加メンバー] にん2単独 [天候] 曇り わらじ始めで行った同じ二口山塊の大行沢の美しさにすっかりまいって、それでは、ということで、2匹目のどじょうを狙って大東岳の東側を流れる穴堂沢を溯ってみることにした。夏休みの計画だった中津川渓谷が頓挫したための苦肉の策だったのだが、大滝沢とあわせた、2本立てのうちの1本ということで、それなりにまとまりある山行となった。天候に恵まれず、沢の印象は前回ほどではなかったが、やはり大東岳周辺の沢は特異な渓相に心奪われるものがある。じっくり取り組みたい山域だ。仙台市民が羨ましい。 前夜から大行沢の時と同じ駐車場で車中泊とする。6時起床。しょぼしょぼと雨が降っている。山形の天気予報では、しばらく晴れて暑い日がが続くということだったので期待していたのだが、思わぬ空模様に単独での入渓をしばし悩む。シュラフの中でもたもたしていたのだが、せっかく来たのだから・・・ということで、気力を奮い立たせて車を走らせ、穴堂沢林道に入り、沢を渡る橋のたもとの広場に駐車。ここが車止めでもある。途中、カモシカの親子を見た。 9時30分出発。沢沿いの堰堤工事路をしばらくたどり、鹿打沢の橋を渡るところから入渓。同沢をちょっと下って、穴堂沢に降り立つ。
沢はすぐに8mナメ滝で左に直角に曲がる。左から快適に登れる。
間にゴーロを挟んで、ナメと釜を持った小滝が続く。暗い空模様が残念だ。
大抵の釜は、水線を問題無くへつれる。4mほどのこの滝でしばし悩むが、釜の中ほどが浅く、腰まで浸かって滝の中央に取り付き、微妙なバランスで登ることができる。
日本庭園の様な小滝。雨の中、しっとりとした美しさがある。
沢幅いっぱいのナメ。そう長くは続かないが、悪くはない。
穴堂沢の名前の由来になったと言われている洞窟状から流れ出す滝。実際は大岩が合わさってトンネルの様になっている。トンネルの出口にも小滝があり、シャワーを覚悟すれば登れる。もしかしたら、昔はカケス沢のような石橋(しゃっきょう)だったのかもしれない。この手前右側には、古唱沢出会いの20m大滝がある。
しばらく進むと前方奥に黒々と核心のゴルジュが見えて来る。
ゴルジュの奥の3m滝には倒木がかかっていた。過去の記録を読むと、右岸の大高巻きか、その下にある岸壁の悪いバンドのトラバースで通過するとあるが、倒木を頼りに、水路を泳いで直登する。おかげでだいぶ時間を短縮できた。
ゴルジュ出口の2m滝の落ち口。3m滝を直登して来れば、左壁をへつりながら登れる。滝上に11時40分着。 この後しばらく行くと、直登困難な5m、3mの連瀑にぶつかるが、左壁を3mほど登って樹林に入れば簡単に巻ける。
ナメの美しい支流が左から入る。水量比1:1で、右の本流は滝をかけ、沢床が高い上に、大東岳頂上と反対の方向から流れているので誘い込まれ易い。かく言うにん2も、ここで相当迷った。地形図とにらめっこで右に決定。穴堂沢は、大東岳の裾をぐるっと回り込んで、裏側の斜面から流れているのだ。 この後平凡な沢を30分ほど溯って行くと、テープがぶら下がっている。振り返ると、岩に赤ペンキで矢印が書かれてあり、登山道が沢に下りているのを認めることができる。そのちょっと上に道標があり、大東岳<−>面白山となっている。エアリアマップの点線で記された登山道は、ここから穴堂沢と平行(というより沢そのもの)に登ることになる。更に30分ほど行くと、水が涸れてくる。飲み水を補給してスニーカーに履き替え、登山道ということになっている沢をつめる。しかし、これがなかなか厳しい。どう考えても、登山道というより、沢登りのつめそのものだ。薮も深く、一般のハイカーが歩くには、相当の覚悟がいることだろう。やはり、東北の登山道は侮れない。
樹林が低くなり、展望がきくようになってきた。苦しい登りに喘ぎながら振り替えると、雲の切れ間から日のあたった天童市を望むことができる。ほぼ中央に、妻の実家のすぐそばにある、舞鶴山が良く見える。下界は今日も暑そうだ。気がつけば、雨もあがっている。 13時10分。大東岳頂上着。展望は殆ど無い。記念撮影をして、コンビニおぎにりで昼食。13時40分。下山開始。「鼻こすり」とはどんな急斜面かと思ったがさほどのことはない。快適に飛ばして、14時15分、6丁目の道標を過ぎたあたりの分岐を左に入る。しばらくはフカフカの樹林の道で気持ち良いが、だいぶ高度を落としたところで、鹿打沢に絡むようになる。そのうち完全に沢と一体化してしまい、スニーカーで沢下りをするはめになる。まるで、氷の上を歩くようで滑ること甚だしい。沢靴なら何てことない平らなナメで、ツルッと滑ってしりもちをつく始末。何と、ナメ滝をクライムダウンするところまで現れる。本当に登山道なのかどうか疑ったのだが、テープや矢印が沢の中の所々に点々と続いている。「う〜ん、やっぱり東北の登山道はすごい。」と妙な感心をしたりして・・・。 14時50分。再び道は沢から上がり、すぐに入渓した橋のちょっと上の林道に飛び出す。そこには、「大東岳−>」という立派な道標。なんだかわからないがスゴイ! 結局ここまで人っ子ひとり会わなかった。 車に戻ってシャワーを浴び、今日も温泉は無し。子供の待つ天童に飛んで帰・・・と思ったら、50号線が事故で大渋滞していて、2時間以上もかかってしまった。 考えてみれば、沢登りでピークを踏むのは今回が今年初めて。天候には恵まれなかったが、泳ぎもあり、滝登りも快適、ブナ林もきれいだったし、静かないい沢旅だった。 |
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